2025年 06月 12日
ゆくひとに
おひさしぶりです、ちひろです。
この春は風邪が長引き、家にこもっているあいだに花見頃も過ぎてしまいました。
気がつけばもう6月。
早いなあ。
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ここのところ、演劇界では訃報が続いた。照明家の鈴木静悟氏、俳優・演出家・脚本家の斎藤歩氏。
静悟さんには、演劇を始めたばかりの20代の頃から何度もお世話になった。仙人のような風貌の、一見怖そうだけど温かい人だった。静悟さんのブルーは美しいと有名だった。美しい明かりで世界をつくってくれた。
歩さんとは直接の接点はほとんどなかったが、札幌座がまだTPSという名でススキノに事務所があった頃、ワークショップ公演のオーディションを受けたことがあり(落ちた)、その審査員が歩さんだった。それ以来、眼光鋭いコワイ人という印象が拭えず、しかし不思議とその後、歩さんをよく知る人たちと出会うことになり、その人たちを介して歩さんの話をよく聞かせてもらった。歩さんが演出・出演する舞台もいくつも観た。そして昨年秋、TGR札幌劇場祭で上演した「さよなら方舟」を、歩さんに観て頂くことが出来た。
演劇という世界の末端に身を置き、右往左往しながらここまできた。さまざまな変化を経て、思うようにいかないことも増えてきた。それでも、畏れつつ憧れてきた先輩たちの生き様に励まされ、もう少し、もう少し、という声が身の内から響いてくる。真摯にその道を歩んでこられた先輩達の姿に、背筋が伸びる思いがする。
心よりご冥福をお祈りします。
劇団動物園では、まもなく第6回客演夏公演「銀河鉄道の夜」の幕が上がる。
いのちが消えて星になる、と、人はいつから夜空に思いを馳せてきたのだろう。銀河をめぐる美しく静謐なこの物語が、どうか観る人の心に届きますように。

